HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンをご存知でしょうか。
名前だけならニュースで聞いたことがある、そもそも何のワクチンなの?という方もいらっしゃると思います。
詳細に関しては下記HPを参照していただければ十分かと思いますが、僕からも簡単に説明させてください。







そもそもHPV(ヒトパピローマウイルス)って何?
HPV(ヒトパピローマウイルス)は主に女性であれば子宮頸がん、男性であれば中咽頭がんや肛門がんを引き起こすとされているウイルスです。
子宮頸がんはその名の通り女性の子宮にできる「がん」で日本では毎年約1万人が新たに診断され、子宮頸がん患者の9割近くで子宮の摘出など侵襲の大きな治療が必要になります。年間に約3000人の方が子宮頸がんで亡くなっており、毎日8人もの人が命を落としていることになります。(上記HPより引用)



3000人の女性が亡くなることはもちろん、手術治療や抗がん剤治療が効いてもその後も再発がないか通院し続ける方がほとんどです。
毎年新たに子宮頸がんと診断された1万人の女性はもちろん、子宮頸がんの治療をされた女性も常にがんの進行や再発を不安に思いながら過ごされています。



しかしこのがんは主な原因がウイルス感染であるため、「HPVに対するワクチン(HPVワクチン)の接種で防ぐことができる」と考えられているのです。
サーバリックスは2価(=HPVウイルス2種類)、16型と18型(発癌にかかわる高リスク型)に対するワクチンです。
ガーダシルは4価(=HPVウイルス4種類)16型と18型、さらに6型と11型(尖圭コンジローマなどの原因になる低リスク型)に予防効果があるワクチンです。
シルガード9はガーダシルに加え 31、33、45、52、58型の合計9価に対応しています。
そしてシルガード9(9価ワクチン)なら約9割の子宮頸がんを予防することが期待できます。



子宮頸がんの9割を予防できるワクチンがあるなら、普通に接種すればいいんじゃない?
何が問題なの?
そもそも普及していない(知られていない)のが問題なのです。そのせいもあり、日本のHPVワクチンの接種率はダントツに低いのが現状です。



何故日本だけがこんな状況になっているかは詳細は省きますが、産婦人科医のたぬきち先生(@TOTB1984)の下記一連のツイートが概略として分かりやすいので、是非ご一読ください。



そんなの全然知らされてないよ。
その代わりに副反応とか副作用の話はよく耳にするんだけど!
はい、その通りです。
様々の経緯を経て、いままではHPVワクチンの利益に関する情報よりもHPVワクチンの副反応などについての情報ばかりがメディアでは目立っていました。
HPVワクチンのキチンとした情報は、そもそもそういう情報を積極的に探そうとする人だけにしか届いていなかったのが現状です。
そこで性別や年代に関係なく「みんな」が、HPVワクチンについて正確な情報を「知る」ことができるコンテンツを作ろう!というプロジェクトが立ち上がりました。
それがみんパピ(https://minpapi.jp/)です。



まだ立ち上がったばかりのプロジェクトであり、クラウドファンディングなどでの資金調達の段階ではありますが、今後誰にでも「正確なHPVワクチンの情報」が届くように活動されていくようです。



将来の子宮頸がん患者を救うため、子宮頸がんによる悲しみを減らすため、ぜひ本プロジェクトをフォローしていただけたら幸いです。
なにとぞよろしくお願いいたします。
2020/9/3追記
クラウドファンディング開始から数日でファイナルゴールの1300万円を突破しました。



そして漫画「コウノドリ」の鈴ノ木ユウ先生のイラストが掲載されるなど素晴らしい盛り上がりをみせています。今後の展開に期待です。